Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しほんたいへいき
私本太平記
吉川 英治
Leggi 私本太平記 (しほんたいへいき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 116.638 caratteri · 233 schermate
にかざして出にかかったとたんに、どうしたのか、上下、二百四十九軒(組)の桟敷が、ごうぜんと凄い物音をたてて、諸仆れに、河原へ崩れ落ちたのだった。
桟敷、六十余間
俄に潰えて落ち重なり
死者百余人
傷者は数も知れず
とは諸書の実録だが、この事件なども、原因は分らず仕舞いで終り、おまけに当夜は風雨、翌日は洪水になったりしたので、またも「天狗の仕業か」ということになってしまった。
ところで、師直の処罰は、こんな大事件後のわずか二十日ほどのちに断行されていたのである。それやこれやで、一ばい人心が騒いだのもむりではなかった。
乾ききった残暑照りの日中だった。一ト筋の旗も持たず、黙々と気むずかしい顔をした騎馬の一群が、南の方から洛中へはいって来た。
一度、それは跡絶えた。
が、次には、足なみを早めた騎歩兵五、六千にものぼる汗の顔が、一隊また一隊とつづき、みるみる法成寺址の森へかくれた。
「おや?」
あとの白い埃のうちに立ち迷いながら市民たちはその六感で怪しみあった。
「越後守(高ノ師泰)どのに相違ない大将が中に見えたが」
「では今のは、越後どのの軍兵か?」
「としたら、旗も見せずに、法成寺の森へ入ったなど、ただ事ではあるまいぞ」