Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
と、相手は、もう、喧嘩腰である。
「どんな御用で?……」
「お前は、親分のおつれさんを、露探というたそうじゃなあ?」
新之助は、ぎくっとして、
「いえそれは……」
「それはも、糞もあるか」
もう、そのときは、背後にいた一人が、新之助の腰を蹴飛ばしていた。不意を食らって、よろめくと、五人の男たちは、一度に、新之助にむらがりかかった。殴る。突く。蹴る。首をしめる。新之助がたおれると、めちゃくちゃに、顔といわず、頭といわず、胸、腹、手足の区別なく、下駄や雪駄で、踏みつけた。
新之助は、鼻血を出し、傷だらけになって、昏倒した。
「ざまみやがれ」
暴漢どもは、人事不省になって、だらしなく伸びている新之助に、まだ、唾をはきかけたり、足で泥をはねかけたりして、詰所の方角へ、意気揚々と引きあげて行った。
飯代部屋の中では、金五郎は、まだ、うんうん、唸っている。雪隠詰になりかかった王は、やっと脱出したものの、今度は、うっかりしていて、王手飛車を食った。
「じたばたするほど、悪いどな」
「ノロ甚」は、にたついて、鉈豆煙管をひねくりまわしている。この将棋には、いくらか賭かっているので、どちらも、真剣だ。