Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
はなもかたなも
花も刀も
山本 周五郎
Leggi 花も刀も (はなもかたなも) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 89.364 caratteri · 178 schermate
当代屈指の剣士から『非凡な質だ』と認められたのだ。大名の下屋敷の師範などで、いい気になっている年ではない。親きょうだいに仕送りしたり、お豊の面倒をみたりすることは、平手幹太郎自身にとって第一義ではないんだ。
「そうだ、こんな、なまぬるいことをしていて、第一流の剣士になれる筈がない。飢えることなどは問題ではないじゃないか、この道を極めることが困難だということは、初めからわかっていた筈だぞ」
彼はそう呟いて、力づよく額をあげた。
幹太郎はその足で道場へゆき、稽古を中止させて「自分が辞任する」ことを話し、なお、秋の総試合をしっかりやるように、と激励した。かれらも辞任のことは聞いていたのだろう。かくべつ驚いたようすはなく、ただ(いかにも気の毒そうに)黙って頭をさげていた。
「本邸から私の代りが来るそうだが」と、幹太郎は云った、「試合には、これまで私の教えた技をくふうするほうがいいと思う、伊勢と上村の二人は頼みにしていい、みんなが立派にやってくれるものと信じている」
そして、上村弥兵衛と伊勢万作とに、「頼む」と云った。二人は頷いたが、二人とも、幹太郎の顔を見ようとはしなかった。