Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 142.597 caratteri · 289 schermate
「無用だ。――私は知っているだけの事はみんな言ってしまった」
「でも」
「私は葬いの済まぬうちは、妹の死体を独りぽっちにしたくはない」
「でも、下手人を挙げなきゃなりませんよ。敵を討たなきゃ、御妹様も浮ばれないというものでしょう」
「下手人を挙げさえすれば、この私に格別な用事はないのだな」
「それはもう、おっしゃるまでもありません」
平次も、ツイこう言い切ってしまいました。
「それなら一向わけはないではないか」
「?」
「下手人は解っている。名札を置いて行ったも同様だ」
「?」
「銭形の平次と言われる者が、これほどの事が解らないはずはない」
「…………」
平次は眼を見張りました。恐ろしい挑戦です。
「あれを見るがいい」
皆川半之丞の指さしたのは、お京の死骸の横たわっていた植込みの真上に冠さる長崎屋の土塀でした。
飛んで行ってみると、その土塀の上の瓦には、真夏の陽に乾いてベットリ血潮。
「…………」
平次も今は一句もありません。皆肌半之丞をここから追出して、ガラッ八の安否を確かめることに気を取られ、たったこれほどのことに気が付かなかったのです。
「昨夜妹を誘き出した曲者は、長崎屋の庭で妹を殺害し塀越しに死骸を投げ込んだのだ。