Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 114.244 caratteri · 231 schermate
――すると丸窓の他には出入口はないことになる。現に丸窓の外は足跡を掻き消した様子で、土が新しくなっている」
「…………」
「今朝その丸窓を開けたのはお前だ。こいつは金輪際間違いはない。ゆうべ主人が自分で丸窓を開けて中へ入れてやった人間も、お前の他にはないはずだ」
平次の論告は峻烈で一歩も仮借しません。
「いえ、いえ違います」
お仲は必死の顔を挙げました。美しくも香ばしい顔です。
「いや違わない。曲者の出入口は丸窓の他にない。その丸窓へ今朝さいしょに手を掛けたのはお前だ。――そのうえ血染の匕首もある」
「いえいえ違います。――今朝開いていた丸窓をいちど締めてまた開けたのは、それは私です。悪いことをいたしましたが、そうするより外はなかったのです。――でもゆうべ丸窓から入ったのも、主人を殺したのも、私ではございません。私は本当に幾度も殺そうと思いました。死んだ父親の少しばかりの借りのために、こう身体まで縛られて、いやなことばかり言われるのですもの。でも私には殺すことはできなかったのです」
「それでは誰だ」
「それは判りません」
「そんなはずはない。ゆうべ離屋へ忍んで来て、丸窓から入れて貰ったのは、お前の他にあるはずはない」