Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 114.244 caratteri · 231 schermate
二
「せめて八兄哥ですか」
八五郎は少し尖りました。
「そんなわけじゃない。ぜひ八五郎兄哥に来て貰って――」
「せめて八兄哥――で沢山だよ。折角だから、行ってみるがいい。とんだ良い修業じゃないか」
平次にそう言われるまでもなく、退屈しきっている八五郎は、どこへでも飛出したくて仕様のない様子でした。
「行きますよ、親分。――あっしが行ったからには、御手拍子三つ打つうちに、首尾よく下手人を挙げてお目にかけますよ」
「馬鹿野郎」
「へッ」
「こんな調子だから、頼りないことこの上もなしだが、猫の子よりは役に立つだろう。今日中に形が付かなかったら、明日は俺が行ってみるよ」
「そうしてくれると有難い。それじゃ八兄哥を借りて行くぜ」
三つ股の源吉は八五郎をつれて、ともかくも目白台に帰って行きました。それは桜には少し遅いがまだ鰹にも時鳥にも早い晩春のある日のことでした。
二
道々源吉は、八五郎のために事件の輪郭を説明してくれました。
殺された寅旦那は、寅五郎が本名で、目白台の半分を持っているという大地主、語り伝えの山荘太夫のような男で、ずいぶん諸方の怨みを集めておりますが、鬼とでも取っ組みそうな恐ろしい強気で押し通し、幾度となく刃の下を潜った強か者です。