Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 114.244 caratteri · 231 schermate
怪しい風体のものは、身分と行先を訊かなきゃならない」
「…………」
「お嬢さん、身分と、用向きを言ってもらいましょうか」
武家風のしかも余程の身分らしい相手に遠慮して、平次の態度は丁寧でした。
「申し上げられません」
女は顔をあげてはっきり言いきります。少しうるんだ大きな眼、ほの白い歯、豊かな頬。――平次が日頃付き合ってる種類の人間ではなかったのです。
「どうあっても」
「ハイ」
「言わなきゃ気の毒だが縄付のまま番所へ引いて行かなきゃならない」
「いたし方もないことです。――でも、女が夜中に街を歩いてはいけないでしょうか」
「え?」
「用心のために男姿になっても御法に反くでしょうか。お南のお奉行はよく存じております。その前で申開きをいたします」
平次は黙り込んでしまいました。このか弱い娘に手もなくやり込められてしまったのです。
「いかにも尤も、当方にも間違いはあったが、女人が夜中男姿で歩くのも穏当とは言われまい。このままお引取下さるように――」
「では」
平次が下手に出ると、理窟を言ったのが極り悪くなったものか、娘は眉を細めて、闇の中に消え入りそうです。重ねた黒羽二重の袖、紋は三つ鱗。