Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十三)青い帯

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 114.244 caratteri · 231 schermate

Aozora Bunko

四

平次に注意された戸袋の蔭は、身を隠せないこともありませんが、昨夜の騒ぎは月が昇ってからだとすると、真向きから照らし出されて、土蔵の前に集まる人から眉毛までも読まれそうです。たった一つ残る縁の下は、野良犬除けに厳重に塞いであり、どんなに機転のきく下手人でも、孫六を殺してどこかに姿を潜め、大勢土蔵の前へ集まった時出て来て、何喰わぬ顔をするということは、絶対に不可能です。

「親分、御苦労様で」

思案に暮れたガラッ八の後ろへ、打ち萎れた孫三郎が立っておりました。

「孫三郎さんか、お気の毒だね。力を落さない方がいいぜ、親の敵は俺が討ってやるから」

「有難うございます」

八五郎はドンと胸でも打って見せたいような、英雄的な気持になるのでした。

「ところでちょっと聴きたいが、土蔵の鍵はどこにあるんだ」

「親父の休んでいる部屋の柱に掛けてありますが、取ろうと思えば誰でも取れます」

「宵のうちに鍵を持って行かれても、気がつかずにいることはあるわけだね」

「ヘエ」

「それから、ゆうべ裏口から土蔵の前のあたりは、よっぽど明るかったのか」

「月は屋根を離れて高くなりかけていましたから、暗い家の中から飛び出すと、四方はよく見えました」