Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 114.244 caratteri · 231 schermate
一
「親分、何かこう胸のすくようなことはありませんかね」
ガラッ八の八五郎は薄寒そうに弥蔵を構えたまま、膝小僧で銭形平次の家の木戸を押し開けて、狭い庭先へノソリと立ったのでした。
「胸のすく禁呪なんか知らないよ。もっとも腹の減ることならうんと知ってるぜ。幸いお天気が良いから畳を干そうと思っているんだ。気取ってなんかいずに、尻でも端折って手伝って行くがいい」
「そいつはあやまりますよ、親分」
「馬鹿野郎、箒へお辞儀なんかしたって、大掃除の義理にはならないよ。畳をあげるのが嫌なら、その手桶へ水でも汲んで来て、雑巾掛けの方を手伝いな」
「畳をあげるより、犯人を挙げる口がありませんか、親分」
「仕様のねえ野郎だ。そんなに御用大事に思うなら、俺の代理に鍛冶町の紅屋へ行ってくれ。――俺は怪我や変死にいちいち立会うのが嫌だから、鎌倉河岸の佐吉親分に任せてあるんだ――」
「鍛冶町の紅屋に何があったんです? 親分」
「紅屋の居候のような支配人のような弥惣という男が、ゆうべ土蔵の中で変死したそうだよ。検屍は今日の巳刻(十時)、今から行ったら間に合わないことはあるまい」
「それじゃ親分、大掃除よりそっちの方を手伝いますよ」