Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 114.244 caratteri · 231 schermate
「出ましたよ」
「なんだ懐中煙草入じゃないか。――金唐革の贅沢なものだな。煙管は銀の延か、おやおや滅茶滅茶につぶされている。これじゃ煙も通るまいよ。――誰のだい、こいつは?」
「…………」
弥三郎は黙り込んでしまいました。
「こいつは誰のだ、知ってるだろう」
「私からは申上げられません」
「なに?」
八五郎はちょっと気色ばみましたが、思い直した様子で、そのまま外へ出るとその辺に胡散な顔をして立っている丁稚を捕えて、わけもなく聞き出しました。懐中煙草入は若主人藤吉の自慢の品だったのです。ガラッ八の八五郎は、これだけの収穫に満足して、ともかくも親分の銭形平次のところに引揚げました。これ以上の調べは、どうも自分の力に及びそうもないことを、ガラッ八は悉く承知していたのです。
「お前にしちゃ上できだよ」
銭形平次は八五郎の報告を聴きながら、すっかり考え込みました。
「これがどんなことになるでしょう、親分。弥惣はやはり過失で死んだのでしょうか、それにしちゃ櫃の蓋が重過ぎると思うんですが――」
八五郎は覚束なくも爪を噛みます。
「解っているじゃないか、弥惣は間違いもなく人に殺されたのさ」