Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 114.244 caratteri · 231 schermate
二
いずれは悪人の悪企みではあろうが、お二人のお嬢様に万一のことがあってはいけないからお知らせする――」と書いてあるのです。
「ね、こいつはちょっと気になるでしょう」
八五郎の鼻は少しうごめきます。
「それでどうしたというのだ」
「水茶屋に入り浸ると見せかけて、よそながら越前屋を見張りましたよ。二日三晩経っても、何にも起らないと思うと――」
「当り前だ。こいつは悪戯にきまっているじゃないか。字は恐ろしく下手だが、わざと下手ッ糞に書いたのだよ――釣筆と言ってな、天井から糸で筆を吊って、紙の方を動かしながら書くとこんな字になるよ」
「ところが変ったことがあったんですよ。親分」
「どんなことがあったんだ」
「越前屋の後添いの連れ子で、手代のように働いている福松というのが、ゆうべ両国橋の上から大川へ投り込まれたんです」
「死んだのかい」
「死にはしません。房州へ里にやられて、海を見ながら育ったんで、魚みたいに泳げるんだそうで。――もっともこの寒空だから、念入りに風邪は引きましたよ」
「投り込んだ相手は判るのか」
「頬冠りをした遊び人風の男が、いきなり橋の上で突き当って、――気を付けろ、――何を、――かなんか二た言三言やり合う間もなく、足をさらって投り込んだそうで」