Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 猿回し
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 125.671 caratteri · 252 schermate
「わかったよ、八、石井依右衛門の妾のお通がどうかしたんだろう」
「ところが大違い」
「では?」
「娘のお照ちゃんが殺されましたよ、可哀そうに、背中から匕首で一と突きやられて」
「そいつはいけねえ」
平次は八五郎に誘われるまでもなく、自分が先に立って宮永町へ飛びました。
「本当に良い子でしたがネ――」
「お前が見て来たわけじゃ無いのか」
「あの辺を見張るように頼んで置いた、湯島の吉が、薄暗いうちに飛んで来て、教えてくれましたよ」
そんな事を言いながら、二人が宮永町へ着いたのは、もう辰刻を過ぎて居りました。
石井依右衛門の家は、想像以上に豪勢なものでした。たかが職人の出とは言っても、御大工頭の下請であり、城中の修理に当って苗字まで許された依右衛門は、最早石井屋の依公では無く、歴とした大棟梁で、宮永町の一角から、此辺一体の町家を睥睨して居たのです。
「銭形の親分か、世話を焼かして済まねえが、独り娘を殺されちゃ、我慢をして見て居るわけにも行かねえ」
依右衛門は五十前後、デップリ肥った中背で、貫禄充分な男でした。
「お気の毒なことで――兎も角、現場を見せて貰いますが」
平次はお勝手口から入ると、いきなり二階に案内されました。