Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 鬼の面
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 130.082 caratteri · 257 schermate
平次は落着き払って、その丸々の配置を研究して居ります。
「あの騒ぎの後で自分の傍にすわって居た人間の名前を思い出せねえというのは、随分間抜けな話じゃありませんか。四十何人は皆んな親類縁者と町内の衆で、顔を知らないのは一人も居なかった筈ですよ」
「そんなものか知れないよ、でも、それだけわかって居れば結構さ。桟敷の前の両端は、与之助に死んだ小僧の倉松か、その間はお信と近所の若い者、後ろは母親とお絹それに芸子が二人、品吉と直次郎とお夏は席が無くて、あちこちを泳いで居る――」
「その後ろは」
「その後ろは知らない人間ばかりだ、近所の衆などは先ず詮索するまでも無いとして――」
「すると、下手人はその内にあるわけですね」
「此処には顔を出して居ないが、番頭の弥八だって、怪しくないとは言えないよ。縄は前から切って置いたかも知れず、あの番頭はヌラリ、クラリとして喰えないところがあるから、何を狙って居るか、一寸気の知れないところがあるだろう」
「それじゃ、これから飛んで行って」
「挙げて来ようというのか、そいつは止してくれ、怪しいのを一々縛っちゃ際限もないことだ。それより番頭の弥八と、養子の品吉と、甥の与之助と、手代の直次郎の金の費いッ振りでも調べて見るんだな」