Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あめのたまがわしんじゅう

雨の玉川心中

山崎 富栄

Leggi 雨の玉川心中 (あめのたまがわしんじゅう) di 山崎 富栄 (やまざきとみえ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 63.997 caratteri · 129 schermate

Aozora Bunko

十一月二十七日

して、修治さんが可哀想になってくる。

修治さんは、わたしなどどんなに身も心もささげつくしておつかえしても、心の癒されることはないのでしょう。

よく「天才だよ」と仰言るけれど、人間としたら、一番神に近い苦悩を負って生きていられるおかただと思う。

母のように、乳母のように、妹のように、姉のように、子供のように、恋人のように、妻のように、愛して、愛して、愛していく。ほんの瞬間の憩いにでも、私がなることができれば、わたしはそれで、もういいの。

「貴女はお酒が強いですね」と言われながら、一行、新宿駅にいく。

三鷹まで野平さんが送ってきて下さる。お泊りになるものとばかり思っていたら、今日は帰りますと野平さんは、夜おそくお帰りになる。

蒼い顔をなさっていたし、平常よりも深く飲んでいられた様子だったし、御気分でも悪くなって来られたのでしょう。

注射をしてから、おやすみになる。

十一月二十七日

お家へお帰りになっても、記者諸兄のために休養なされないからと、ずーっと横になったまま朝を迎える。

私のジャンパーを「丁度いいね」などと仰言り乍ら、お召しになる。背広はあまり改まるし、第一、長時間着ていると、肩の凝ってくるものだ。