Classici giapponesi con furigana
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ゆきぐにのはる
雪国の春
柳田 国男
Leggi 雪国の春 (ゆきぐにのはる) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 136.000 caratteri · 266 schermate
安眠御用心
ああもう村のような水は飲めないと、不意に病人が歎息する。なるほどこうして濁流を眺めていると、自分などにもそんな心持が起こる。
この出水は一日だけで、夜のうちに宮城県の方へ引いていってしまった。翌朝は町に足駄の音が聞こえ、日はかんかんと照っている。さっそく汽車に乗って出て見ると、市街が乾し物で大騒ぎであったに反して、在方では麻畠も桑畠も真白な泥の下になり、どうしてもとの美しさに復ろうかと案じ煩うごとくに見えた。第二の町では出水がいっそう急であったために、被害は数倍のはなはだしさであった。橋が墜ちてその袂の大きな家は、土台石が流れ、柱が傾いている。濡れた籾や玄米が二、三石分ほども路の上に干してあり、腕組みをした人が何人もその付近に立っている。それでも早その橋跡の小川の岸に来て、屈托のない顔で釣をする者が若干ある。村であったら実際後ろから突き飛ばされたかもしれぬ。
安眠御用心
どうしても寝られぬ晩があって、こんなつまらぬ事を考えた。
宿屋の表二階というやつは風情の多いものだが、蚤の多い晩だけは賛成しかねる。ことに東北では雨戸を立てないから、およそ町中の一夜のでき事は、ことごとく枕頭に響いてくる。