Classici giapponesi con furigana
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ゆきぐにのはる
雪国の春
柳田 国男
Leggi 雪国の春 (ゆきぐにのはる) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 136.000 caratteri · 266 schermate
何でもこれは自由なる感動に放任して、心に適し時代に相応した新たな美しさを発見せしむるに限ると思う。島こそ小さいが日本の天然は、色彩豊かにして最も変化に富んでいる。狭隘な都会人の芸術観をもって指導しようとすれば、その結果は選に洩れたる地方の生活を無聊にするのみならず、かねては不必要にわれわれの祖先の、国土を愛した心持を不明ならしめる。いわゆる雅俗の弁のごときは、いわば同胞を離間する悪戯であった。
意味なき因習や法則を棄てたら、今はまだ海山の隠れた美しさが、よみがえりうる望みがある。つとめて旅行の手続きを平易ならしむるとともに、若くして真率なる旅人をして、いま少しく自然を読むの術を解せしめたい。人の国土に対する営みも、本来は花咲き水の流るると同じく、おのずから向かうべき一節の路があった。天然は始めから、彼らによって破壊せられるように、用意せられてあるのであった。しかも地理の学者は強いて破壊というけれども、それは単に変更であり進化であった。必ずしも装飾の動機を持たずして、人の加えた変更にも美しいものが多かった。単なる人間味という点だけでも、荒野荒海の中にいる不安を、鎮めまたやわらげる力がある上に、人の仕事は概して色彩の増加であって、しばしばこれによって原始の一本調子に、こころよい変化を与えていたのである。