Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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まぐろにいわし

鮪に鰯

山之口 貘

Leggi 鮪に鰯 (まぐろにいわし) di 山之口 貘 (やまのくちばく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.107 caratteri · 54 schermate

Aozora Bunko

坐像

珈琲店

彼我

それらの合間に

とおい水平線

くり舟と

山原船の

なつかしい海

沖縄人のおもい出さずにはいられない風景

ぼくは少年のころ

耳をわずらったのだが

あのころは波上に通って

泳いだりもぐったりしたからなのだ

いまでも風邪をひいたりすると

わんわん鳴り出す

おもい出の耳なのだ

坐像

かれはどこかの

高いところから

すべり落ちて来た物みたいに

いつでもそこの

ガード下にいるのだ

ぺたんと坐って

こごんではいても

神など拝んでいるのではないのだ

かれはどっしりとそこのところにいて

静かに息づきながら

自らの座を

地球の上に占め

その身をぼろにくるんで

虱など持参で生きているのだが

人間を信じて

生きているのだ

珈琲店

のんでものまなくても

ぼくはかならずなのだ

一日に一度はこの珈琲店に来て

いかにもこのように

ひとやすみしているのだ

置き手紙の男はそれを知っているからで

この間の金を至急に

返してほしいと来たわけなのだ

彼我

その後その人に

なんども逢ったのだが

なんど逢っても逢うたんびに

金の催促をぼくにしないことはないのだ

それでその日も

雨の池袋駅前で

またかとおもって立ちすくんでいたのだが

どうやらかれの