Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Leggi あさひの鎧 (あさひのよろい) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 239.520 caratteri · 475 schermate

Aozora Bunko

「わたくしこれだけ見とどけましたので、とりあえずお知らせいたそうものと、馳せ帰りましてござります」

この頃宮家はお堂の中に、八人のお供をしたがえて、不安と期待とをお持ちになり、芋ヶ瀬の荘司の出よういかにと、それをお待ちになっておられた。

びんずる尊者の古い木像には、薄白く塵芥などが溜まってい、奥の薄暗い仏壇には、仏具が乏しく飾ってあり、香の煙りなども立っていた。ずいぶん古いお堂なので、黴の匂いなども鼻についた。

宮家は仏壇に背を向けられ、庭をご覧になりながら、粛然と端坐しておられたのであった。

「彦四郎はどうしたか?」

側の片岡八郎へ、ふと心配そうに仰せられた。

「背後より大弥太の手の者など、追い討ちかけないものでもなし、わたし殿陣仕ると、このように申して彦四郎は、わざとおくれましてござります」

八郎は一揖してお答えした。

しばらく時が経って行った。

寺庭のあなたの麦畑の中に、芋ヶ瀬の荘司の家臣らしい、甲胄をつけた武士が数人、得物をひっさげて佇んでいて、こっちを見ては囁いていた。

堂守りの僧がさっき、おずおずとご挨拶に姿をあらわしただけで、その後は誰も来なかった。