Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Leggi あさひの鎧 (あさひのよろい) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 239.520 caratteri · 475 schermate

Aozora Bunko

(ちとやり口が大胆すぎたかな)

そう宮家は思われた。

芋ヶ瀬の荘司や玉置の荘司が、吉野十八郷八荘司のうちでは、むしろ武家方であることを、宮家には夙にご存知であらせられた。

(間道づたいに遁がれるよりも、正面からぶつかって行き、宮方に従くよう説き伏せた上、堂々と通って行く方がよかろう)

こう宮家はお思いあそばされ、荘司の館へ入らせられたのであった。

虎穴に入らずんば虎児を獲ず――こういうお考えからであると共に、これから吉野まで辿るとして、その道々には少くも二、三、武家方に従う荘司や豪族が、関めいたものを設けている筈、そこをいちいち間道づたいに、怖そうに遁がれて行ったなら、臆病の名が立つであろう、そうあっては将来宮方一統の、士気に悪く影響する。――このことをお恐れあそばされたからであった。

が、しかるに芋ヶ瀬の荘司は、宮家を館へ招じようとはせで、このような所へご案内し、いまに伺候しないのであった。

(討って取ろうの魂胆かな?)

さすがに、宮家も不安であられた。

九人の山伏殿がお堂へはいられた、どうしたことかといったように、里の童が二、三人揃って、そっとお堂を覗きに来たが、にわかにワッと云って逃げて行った。