Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

いやなかんじ

いやな感じ

高見 順

Leggi いやな感じ (いやなかんじ) di 高見 順 (たかみじゅん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 292.113 caratteri · 587 schermate

Aozora Bunko

わたしを愛してくれた者たちよ さようなら

わたしが愛した者たちとも別れて

わたしは森へ死にに行く

森のけものの約束を守って

わたしはひとりで死ぬであろう

森のけものの血が おお その時

わたしのなかでよみがえるだろう

人間にならされる前の野獣として

ならした人間どもにベロを出して

ならされた屈辱をベロで舐めおとして

莞爾としてわたしは死ぬであろう

俺は猫のように足音を忍ばせて部屋に近づいた。やはり誰かいるかもしれぬと警戒したが、その部屋に、ほかならぬ波子を見出したとき、俺は思わず、

「生きてたのか!」

波子は猫のように眼をきらりとさせて、自分の唇に急いで指をたてた。大きな声を出すなとそれで知らせて、

「なんのこと?」

と低い声で言った。

「昼間の猫はどうしたろう」

と俺は言った。波子の上気したような顔は汗で光っていた。唇が接吻のあとみたいに濡れていて、いやに煽情的だ。女郎屋へあがりそこねた俺は今ごろになって、かっと燃えてきて、波子に挑みかかって行きたくなった。すると波子が、

「お客さんはやっぱり、ただのネズミじゃないわね」

と言やがった。若い女がまるで年増みたいな不敵な言葉を吐いた。