Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
Leggi いやな感じ (いやなかんじ) di 高見 順 (たかみじゅん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 292.113 caratteri · 587 schermate
その風巻に俺が声をかけようとしたとき、丸万が、
「変なウマを連れて来たな」
オニジリ(遊郭)からの朝帰りみたいなことを言う。風巻のことかと俺が思ったら、
「イヌ――とはっきり言っちゃ語弊があるからな。四郎さんが連れて来たわけでもないかな」
あれだよと丸万は眼でしらせた。その眼は、風巻でなく、例のモダン・ボーイめいたソフト帽の男の存在を俺に告げた。左翼みたいなことを俺に言っていた男だ。
男は迎えの者に囲まれていた。丸万はその迎えの男のひとりを、
「私服のオヒカリ(憲兵)だ」
と俺の耳もとでささやいた。
「あの男、たちまち、ご用か?」
俺が言うと、丸万は、
「いや。仲間だよ、ただし、あれはオヒカリじゃないな」
丸万の無言はこのためだったのか。
「では、野中さん」
と風巻のほうから傍に来て、
「また、どこかでお眼にかかりましょう。お大事に……」
お大事に? ――俺の心にそれがひっかかって、
「あんたこそ、お大事に……」
と言った俺は、俺のトランクを中国人の運転手に命じて車のうしろに入れていた若者の顔に、(野中……? そんな名も使っているのか?)
字で書けばこういった工合の表情を見た。