Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
かんかんむしはうたう
かんかん虫は唄う
吉川 英治
Leggi かんかん虫は唄う (かんかんむしはうたう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 91.006 caratteri · 182 schermate
「いよう、いろ男さん」
「なに言ってやがんでい」
と、今村はでんぽうに言い返して、
「人にここまで踏みこませて、慰みものにしちゃひでえや。そんな約束じゃねえはずだろう。もっと辛辣によ、あの娘を、堕落するところまで引っぱり堕して、それから、高瀬のやつに吠え面をかかせてやるという話なんじゃねえか、それを……」
「まあ、いいわよ、あれくらいで」と、お光さんが、彼の諄い泣き言を打ち切った。
「可哀そうじゃないか、あの娘に、罪はないんだもの」
「なあにネ」と、樫井が横から、口を出してからかった。「今村のやつは、実は、自分からあの娘に、興味をもってしまったんですよ。それを、浅いところで済まされたものだから、むやみに、腹が立つわけさ。君の口吻をまねして、ほんとに、僕、同情いたしますよ」
「畜生ッ」
「あはははは」
「おい、高すぎるぞ、声が」
「そうそう、まだ島崎が、来るはずだ」
「今のは、罪ッぽいけれど、あの方の口ならば、どんな辛辣にやってもかまわない」
「来る時分だぜ、やがて」
「ひっこめ、ひっこめ」
いたずらな魔もの達は、さんざん言いたいことを言い囃して、それぞれ皆、温室の蔭と植物の葉の中に、その首を沈めこんだ。