Classici giapponesi con furigana
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かんかんむしはうたう
かんかん虫は唄う
吉川 英治
Leggi かんかん虫は唄う (かんかんむしはうたう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 91.006 caratteri · 182 schermate
夕風の鞭
「おい、こら、お前たちゃ、きのう船渠会社へ何しに行ったんじゃ。――新聞に出とる、新聞に」
と、新聞をたたいた。
夕風の鞭
「あらっ」
お槙と奈都子は、下品に笑い出した。
「ま、新聞に? ――じゃ、隠していてもムダだったわね、こう暴露しちまッては」
「ろくな所へ行きおらん、あんな、かんかん虫どもの集まッとる所へ行ったら、ペスト菌にとッつかれる。自体、何しに行ッたんじゃ」
「外国船のM号に」
「M号には、わしの店では、石炭を売っておらんが」
「ハムスンさんへ、お礼に伺ったんですわ」
「ハムスン? あのグランドホテルで、何かやった下手ッくそな、音楽家の」
「え。贈り物をいただきましたから――奈都子さんも、あたしも」
理平は、不快そうに、新聞をクシャクシャに持って、もう一度読み直しながら、
「それはええが、お槙は、わしがやった腕環を盗まれ損ねたというじゃないか。なぜあんな高価なものを持って歩く? すぐ、犯人が捕まったからよいけれど、もし宝石をバラバラにしてこかされたら、それ限りじゃないか。金庫へでもしまッとけ。ばか!」
「よく、ばかの出る朝ですこと」
「毛唐の客は、うるさいの、嫌いのと言って何だ、あんな西洋乞食のヴァイオリン弾きの尻などを追い廻して」