Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ちくしょうだに
ちくしょう谷
山本 周五郎
Leggi ちくしょう谷 (ちくしょうだに) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 69.788 caratteri · 138 schermate
「それはこういう事実を知らなかったからだ、この手紙を読めば、謀殺だということは明白だし、五百両の件でも朝田さんの無実が証明された筈だ」
「それならなぜ、おれが帰国したときにそれをしなかった、小池はおれの口を封じ、ただ騒ぎを起こすなと繰り返しただけじゃあないか」と隼人が云った、「――こう云っても小池を責めるわけじゃない、立会い人の証言もあり、老職がたの詮議もきまっていた、仮に再吟味を願い出て事実を糾明すれば、兄の罪は消え家禄は旧に復するかもしれない、だが、死んでしまった兄を生き返らせることはできない」
隼人は頭を垂れ、低い声で続けた、「あのとき小池の云ったとおり、慥かにもう済んでしまったことだ、兄はどんなふうに死んだかは知らないし、死ぬときは兄も無念だったろう、しかしいまはもうその男をゆるしていると思う、その手紙にあるとおり、兄がいちばん案じていたのは、どうしたらその男を破滅させずに済むかということだ、――兄はきっともうその男をゆるしている、兄は昔からそういう人だったからね」
「慥かに、――朝田さんはそういう人だった」と帯刀は頷いた、「だがこういう卑劣な人間をそのままにしておいていいと思うか」