Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いーはとーぼのうがっこうのはる

イーハトーボ農学校の春

宮沢 賢治

Leggi イーハトーボ農学校の春 (いーはとーぼのうがっこうのはる) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 57.726 caratteri · 120 schermate

Aozora Bunko

とにかくひどく坂になった。こんな工合で丁度よく釜淵に下りるんだ。遠くで鳥も鳴いているし。下の方で渓がひどく鳴っている。ことによるとここらの下が釜淵だ。一寸のぞいてみよう。

黒い松の幹とかれくさ。みんなぞろぞろ従いてくる。渓が見える。水が見える。波や白い泡も見える。ああまだ下だ。ずうっと下だ。釜淵は。ふちの上の滝へ平らになって水がするする急いで行く。それさえずうっと下なのだ。

この崖は急でとても下りられない。下に降りよう。松林だ。みちらしく踏まれたところもある。下りて行こう。藪だ。日陰だ。山吹の青いえだや何かもじゃもじゃしている。さきに行くのは大内だ。大内は夏服の上に黄色な実習服を着て結びを腰にさげてずんずん藪をこいで行く。よくこいで行く。

急にけわしい段がある。木につかまれ木は光る。雑木は二本雑木が光る。

「じゃ木さば保ご附くこなしだじゃぃ。」誰かがうしろで叫んでいる。どういう意味かな。木にとりつくと弾ね返ってうしろのものを叩くというのだろうか。

光って木がはねかえる。おれはそんなことをしたかな。いやそれはもうよく気をつけたんだ。藪だ。もじゃもじゃしている。