Classici giapponesi con furigana
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かかこうしゅ
中国の怪談(二)
田中 貢太郎
Leggi 中国の怪談(二) (かかこうしゅ) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 107.926 caratteri · 225 schermate
しかし、この不思議な自分が壑底に墜ちるのを待っていたという一家の素性を、どうかして知りたいという欲望は、火のように熾烈を極めていた。彼はふと此処は人間界でなくて、人がよくいう仙境か何かではあるまいか、それでなくて自分が此処へくることまで判っているはずはないと思いだした。それにしても、いかにも珍客を待ちかねているようにしているのは、どういうわけであろうかと彼はまた思った。
扉が開いて※紗燈を持った少年を伴れて痩せた男が入ってきた。燭の燈は杜陽の眼にひどくきれいに見えた。
「どうもお待たせいたしました。旦那様が、お待ちかねでございます、さあどうぞ、此方へおいでくださいますように」
痩せた男は急いできたと見えて呼吸をはずましていた。
「そうですか、旦那はどうした方ですか」
杜陽は起ちながら言った。
「いらしてくださいますなら、すぐお判りになります、さあどうぞ」
痩せた男と※紗燈の少年が往きかけるので、杜陽は随いて往ったが気がわくわくしておちつかなかった。
朱塗の門を入ると大きな建物がきた。それは王侯の邸宅といってもいい建物で、柱にも楹にもいちめんに彫刻のしてあるのが見られた。