Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しゅんかん

俊寛

芥川 竜之介

Leggi 俊寛 (しゅんかん) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.263 caratteri · 33 schermate

Aozora Bunko

――が、その内に困まった事には、少将もいつか康頼と一しょに、神信心を始めたではないか? それも熊野とか王子とか、由緒のある神を拝むのではない。この島の火山には鎮護のためか、岩殿と云う祠がある。その岩殿へ詣でるのじゃ。――火山と云えば思い出したが、お前はまだ火山を見た事はあるまい?」

「はい、たださっき榕樹の梢に、薄赤い煙のたなびいた、禿げ山の姿を眺めただけです。」

「では明日でもおれと一しょに、頂へ登って見るが好い。頂へ行けばこの島ばかりか、大海の景色は手にとるようじゃ。岩殿の祠も途中にある、――その岩殿へ詣でるのに、康頼はおれにも行けと云うたが、おれは容易には行こうとは云わぬ。」

「都では僧都の御房一人、そう云う神詣でもなさらないために、御残されになったと申して居ります。」

「いや、それはそうかも知れぬ。」

俊寛様は真面目そうに、ちょいと御首を御振りになりました。

「もし岩殿に霊があれば、俊寛一人を残したまま、二人の都返りを取り持つくらいは、何とも思わぬ禍津神じゃ。お前はさっきおれが教えた、少将の女房を覚えているか? あの女もやはり岩殿へ、少将がこの島を去らぬように、毎日毎夜詣でたものじゃ。