Classici giapponesi con furigana
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しゅんかん
俊寛
Leggi 俊寛 (しゅんかん) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.263 caratteri · 33 schermate
しかし高平太は憎むばかりか、内心おれを恐れている。おれは前の法勝寺の執行じゃ。兵仗の道は知る筈がない。が、天下は思いのほか、おれの議論に応ずるかも知れぬ。――高平太はそこを恐れているのじゃ。おれはこう考えたら、苦笑せずにはいられなかった。山門や源氏の侍どもに、都合の好い議論を拵えるのは、西光法師などの嵌り役じゃ。おれは眇たる一平家に、心を労するほど老耄れはせぬ。さっきもお前に云うた通り、天下は誰でも取っているが好い。おれは一巻の経文のほかに、鶴の前でもいれば安堵している。しかし浄海入道になると、浅学短才の悲しさに、俊寛も無気味に思うているのじゃ。して見れば首でも刎ねられる代りに、この島に一人残されるのは、まだ仕合せの内かも知れぬ。――そんな事を思うている間に、いよいよ船出と云う時になった。すると少将の妻になった女が、あの赤児を抱いたまま、どうかその船に乗せてくれいと云う。おれは気の毒に思うたから、女は咎めるにも及ぶまいと、使の基安に頼んでやった。が、基安は取り合いもせぬ。あの男は勿論役目のほかは、何一つ知らぬ木偶の坊じゃ。おれもあの男は咎めずとも好い。