Classici giapponesi con furigana
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えんちょうのぼたんどうろう
円朝の牡丹灯籠
田中 貢太郎
Leggi 円朝の牡丹灯籠 (えんちょうのぼたんどうろう) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7815 caratteri · 16 schermate
お露はどんなことがあっても婿はとらないと云って聞かなかったので、とうとう勘当同様になり、今では谷中の三崎でだいなしの家を借りて、其処でお米が手内職などをして、どうかこうか暮しているが、お露は新三郎が死んだとのみ思っているので、毎日念仏ばかり唱えていたのであった。そして、お米は、
「今日は盆のことでございますから、彼方此方おまいりをして、晩く帰るところでございます」
と云った。新三郎はお露が無事でいたので喜しかった。
「そうですか、私はまた此のとおり、お嬢さんの俗名を書いて、毎日念仏しておりました」
「それほどまでにお嬢さまを」思い出したように、「それでお嬢さまは、たとえ御勘当になりましても、斬られてもいいから、萩原さまのお情を受けたいとおっしゃっておりますが、今夜お泊め申してもよろしゅうございましょうか」
それは新三郎も望むところであったが、ただ孫店に住む白翁堂勇斎と云う人相観が、何かにつけて新三郎の面倒を見ているので、それに知れないようにしなくてはならぬ。
「勇斎と云うやかましやがいますから、それに知れないように、裏からそっと入ってください」
そこでお米はもじもじしているお露を促して裏口から入り、とうとう其処で一泊した。