Classici giapponesi con furigana
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しゅっけとそのでし
出家とその弟子
倉田 百三
Leggi 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) di 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.812 caratteri · 248 schermate
皮肉な感じさえ起こさせるのがある。あの観経にある下品往生というのは、手は虚空を握り、毛穴からは白い汗が流れて目もあてられぬ苦悶の臨終だそうな。恐ろしいことじゃ。業によっては何人がそのような死に方をするかもはかられぬのじゃ。だがそのような浅ましい臨終はしても、仏様を信じているならば、助けていただく事はたしかなのじゃ。救いは機にかかわらず確立しているのじゃ。信心には一切の証はないのじゃ。これがわしが皆にする最後の説教じゃ。わしがこれを言うのは人間の心ほど成心を去って素直になりにくいものはない事をよく知っているからじゃ。素直な心になってくれ。ものごとを信ずる明るいこころになってくれ。信じてだまされるのは、まことのものを疑うよりどれほどまさっているだろう。なぜ人間は疑い深いのであろう。長い間互いにだましたり、だまされたりし過ぎたからだ。もしこの世が浄土で、まだひとたびも偽りというものが存在したことがないならば、だれも疑うという事は無いであろう。信じている心には祝福がある。疑うている心には呪詛がある。もし魂の影法師が映るものならば、鬼の姿でも映るのであろう、信じてくれ、仏様の愛を、そして善の勝利を。