Classici giapponesi con furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Leggi 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) di 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 290.735 caratteri · 566 schermate
『誌略』に雲住寺縁起に載った、秀郷の鏃を見んと、洛西妙心寺に往って見ると、鏃甚だ大にしてまた長く、常人の射るべき物ならず、打根のごとし、打根は射る物でなく手に掛けて人に打ち付くる物なり、尚宗とある銘の彫刻および中真の体、秀郷時代より甚だ新しいようだから、臣寺僧に問うに、この鏃は中世蒲生家よりの贈品で、秀郷の鏃という伝説もなし、ただ参詣人、推して秀郷の鏃と称えるのですと対えたとある。
『明良洪範』二四には、天正十七年四月、秀吉初め男子(名は棄君)を生む、氏郷累代の重器たる、秀郷蜈蚣射たる矢の根一本献る、この子三歳で早世したので、葬処妙心寺へかの鏃を納めたとあるから見ると、氏郷重代の宝だったらしい。
さて秀郷を俵藤太という事、この人初め下野の田原てふ地に住み(あるいはいう大和の田原で生まる、またいう近江の田原を領せり)、藤原氏の太郎だった故、田原藤太といいしを、借字して俵と書くようになって、俵の字を解かんとて竜宮入りの譚を誰かが作り出したであろうと、馬琴が説いたは、まずは正鵠を得たものだろう。それから『和漢三才図会』に〈按ずるに秀郷の勇、人皆識るところなり、三上山蜈蚣あるべし、湖中竜住むべし、而して十種宝物我が国中世用の器財なり、知らず海底またこれを用うるか、ただ恨む