Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じゅうにしこう

十二支考(上)〔全2冊〕

南方 熊楠

Leggi 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) di 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 290.735 caratteri · 566 schermate

Aozora Bunko

に、エブリスはシムナーンに謫居した。上帝蛇を悪むの余りその四脚を去り、永えに地上を跂い行かしむと。今の欧米人これを聞いたら笑うに極まっているが、実は臭い物身知らずで、彼らの奉ずる『聖書』にも十二世紀まではかかる異伝を載せあった由。

日本でも釈迦死んで諸動物皆来り悲しみしに、蚯蚓だけは失敬した故罰として足なしにされたというが、紀州には蛇の足に関する昔話あり、西牟婁郡水上てふ山村で聞いたは、トチワビキてふ蛙、昔日本になかったが、トチワの国より蛇に乗って渡り来る。報酬に脚を遣ろうと約したに今以て履行せず、蛇恨んで出会うごとこの蛙を食うに、必ず脚より始むという。その蛙を検するに何処にもある金線蛙だった。トチワすなわち常磐国については、大正元年十一月の『人性』に拙見を出した。似た話もあるもので、東牟婁郡高田村に代々葬後墓を発き尸を窃み去らるる家あり。これはその先祖途中で狼に喫われんとした時、われに差し迫った用事あり、それさえ済まば必ず汝に身を与うべしと紿いてそのまま打ち過ぎしを忘れず、その人はもちろん子孫の末までもその尸を捉り去り食うという。上述水上の里話を聞いてから試すと、予が見得た限り蛇は蛙を必ず脚より食うが、亀は頭より蛙を食う。