Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じゅうにしこう

十二支考(上)〔全2冊〕

南方 熊楠

Leggi 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) di 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 290.735 caratteri · 566 schermate

Aozora Bunko

だ。支那でも宋の滕元発、一夕に席屋二千五百間を立てた話ありて、紙を白壁と見せたに酷似す。真田信仍が天王寺口で歩兵の槍で以て伊達の騎馬で鉄砲に勝ちたるを未曾有の事と持て囃すが、似た事もあって、南チリへ侵入したスペイン最上の将士を撃退して、二百年間独立を全うしたアウカインジアンは、同じく短兵もて西人の騎馬鉄砲に克ちしを敵も歌に作って称讃した。これら似た話があるから、皆嘘また一つの他は嘘というように説く人もあるが、食い逃げの妙計、娼妓の手管、銀行員の遣い込みから、勲八の手柄談、何度新紙で読んでも大抵似た事ばかりで、例の多いがかえってその事実たるを証明する。

支那の馬譚で最も名高きは、『淮南子』に出た人間万事かくの通りてふ塞翁の馬物語であろう。これは支那特有と見えて、インドを初め諸他の国々に同似の譚あるを聞かぬ。また前年高木敏雄君から次の話が日本のほかにもありやと尋ねられ、四年間調べたが似たものもないようだから多分本邦特有でがなあろう。天文中書いたてふ『奇異雑談』に出た話で大略は、一婦人従者と旅するに駄賃馬に乗る。馬の口附来る事遅きを詰れば馬に任せて往かれよという故、馬の往くままに進行すると、川の面六、七間なるに大木を両つに割って橋とす。