Classici giapponesi con furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Leggi 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) di 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 290.735 caratteri · 566 schermate
谷を脚爬て力に誇り自ら進みて兵士に向かう、懼るる事に笑いて驚くところなく、剣に向かうとも退かず、矢筒その上に鳴り鎗に矛相閃爍く、猛りつ狂いつ地を一呑みにし、喇叭の声鳴り渡るも立ち止まる事なし、喇叭の鳴るごとにハーハーと言い、遠くより戦闘を嗅ぎつけ、将帥の大声および吶喊の声を聞き知る」と言うので、そのハーハーがいけない直訳だと上に述べ置いた)。
アラブ人殊に牝馬を重んじ、大金を見ても売らぬ事多い。これ牝馬人よりも能く災難を前知し、吹き去り寄せ替わる砂の上に人の認め能わざる微細の標識を見分けて、広大な沙漠に人栖む天幕を尋ね当て、曠野に混雑する音響を聞き分けて、敵寇の近づくを知り、終日飲食せず息まず走りて主人を厄より脱し、旅を果さしむるからだ。ベダイ人もっとも牝馬を重んじ、これを買わんとして価を問うも真の事と信ぜず。これは貴君に差し上ぐるというような返事をする。二度目に繰り返し問うも何の答えもせず、よい加減なごまかしで済ます。三度目に問うと心瞋って苦笑し、この牝馬を売るよりはわが家族を売ろうという。これは詼謔でなく、ベダイ人の癖として、友と離るるよりは好んで父母を質に渡す。