Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Leggi 南国太平記 (なんごくたいへいき) di 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 493.291 caratteri · 991 schermate

Aozora Bunko

猿から、ちゃんちゃん借りて来い。質から綿入出して来い」

南玉が、そう唄いながら、両手に、薄汚い、模様のちがった座蒲団を提げて、ちょこちょこ自分の家から走って出て来た。そして、上り口に立っている深雪に

「御無事で、何より」

と、いって、庄吉に

「すぐ、火を持って来らあ。寒くなると、死んだ妻のことを思い出してなあ。嬶、冥途から呼んで来い。綿入質屋から歩いて来い」

南玉は、唄いながら、火種を取りに戻った。

「師匠は、呑気だなあ」

と、いって、庄吉は、二人のあとから上って行った。

「さて」

益満は、坐らない内に

「深雪の始末」

そういって、刀を置いて、坐った。深雪は、その前へ、両手をついて、

「申訳ござりませぬ」

と、低い声でいった。

「いいや、由羅の仲間共の話によると、由羅を刺そうとしたそうだの?」

「はい、そして、仕損じましてござります」

「それで囚われたのじゃな。この庄吉が、心配してのう。わしも、忍び込もうかとまで考えたが、仲間に鼻薬を与えて、聞き込むと、小藤次が、上手に立廻ったらしいから、何れ、と、待ち受けておると、案の定――」

「先生、あの尻振りは――」

「あはははは、見ておったか?」