Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Leggi 南国太平記 (なんごくたいへいき) di 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 493.291 caratteri · 991 schermate

Aozora Bunko

ことからであった。

「へっ、何うどすうーっ」

庄吉の声が、谷へ、向う峯へ、響いた。

「まあ――」

「何うどすうーっ――だんだん上手になってくらあ。何うどすうーっ。うめえ、うめえ、何う――」

「庄吉ったら」

「何うどすうーっ」

深雪が、笑い出した。降りて来た四人連れの男女が、二人を、まじまじと、見つめて、擦れちがうと

「何うえ、夫婦かいな」

と、云った刹那、庄吉が

「そうどすうーっ。へい、御免なさい。今日は」

四人は、びっくりして、足を早めて、降りて行った。

「庄吉、よしませぬか」

「てへへ、面白うござんすね。夫婦かいな、と、抜かしゃがって、何うどすえ、と、称めやがらねえから、一番、おどかしてやったんで――何うも、京女郎に、東男なんて、何を云ってやがる。一人も、面らしい面は、ありゃあしませんや。ほい、又、来た。そうれ、何奴も、此奴も、婆ばかりだ」

「聞えるから――」

「なあに、齢をとると、耳が遠くなるから」

婆さんづれの三人が、降って来て、中の一人が、庄吉へ、笑いかけると、

「お気の毒えな、婆様ばかりで」

と、声をかけた。庄吉が

「おう、おう、おう」

深雪は、真赤になって、俯向いて、先に登って行った。