Classici giapponesi con furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Leggi 南国太平記 (なんごくたいへいき) di 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 493.291 caratteri · 991 schermate
と、云って、又、床几へ、腰を、静かにかけた。
「あの時のお供は、三十人余り――暫くの内に、世の中は、変るものでござるのう」
「人の心が――」
牧は、冷たい微笑をした。
「お心は、よう判る。月丸へ手向の水一つやられん心も、よう判る。又、貴殿が亡くなられたなら回向して進ぜようとも思う心もあるが、修法は、許せん。貴殿が、是と信じていることは、わしの非とするところ、この是非得失は、論じても了えまい。山は、当所だけでなく、愛宕も、鞍馬もある。所信を曲げん以上、他所の山のことへまで、口は出せんが、斉彬を苦しめることは、ようないことで、ござるのう」
牧は、誰に、云われるよりも、この初見の僧に、こう云われることが、辛かった。それで、腕を組んでいると、義観は金包を、山内の袖の中へ、投げ込んで
「金は、いらん。後生は、よく弔うて上げる。もう、長い命でもござらぬぞ。あったら俊才を、惜しいことしてのけるのう」
と、牧の顔を見ながら立上った。
「無礼なっ、何を致す」
山内が、赤くなって、こう叫びながら、袂の中から、金包を掴み出した。だが、義観に渡すのも、おかしいし、自分で持っている訳にも行かず