Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Leggi 南国太平記 (なんごくたいへいき) di 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 493.291 caratteri · 991 schermate

Aozora Bunko

阿部伊勢守は、二人の挨拶が、終ると

「後見のことで、ござるか」

と、笑いながら聞いた。伊達宗城が

「何分、斉彬の志を、そのまま久光へ、継がせたく、忠義を当主として、後見を、久光と、御取定め願いとう存じます」

黒田長博も

「この儀、尤もかと、心得まする」

と、いった。

「わしも、いろいろと、考えた」

伊勢守は、腕組をして、絶えず、微笑しながら

「前々からの関係と申し、わが家の相続と同じように、考えておる」

二人は

「はい」

と、云って、俯向いた。

「ところで、これは、古い例で、御両所の御意に召さんかも知れんが、関ヶ原の戦いの時、大谷吉継が、石田三成に、家康は、もう五七年で死ぬゆえに、それまで待たぬか、と云った話がある。今更、こんな古めかしいことを、申し上げるのも、お笑い草だが――然し、斉彬の斉興に対する、子としての至情を見るとき、斉興が、ああいう仁ゆえ、久光を後見としては、後見が、二人あるように、斉興は、黙っておるまい、と思えるゆえ、斉彬の心としては、今暫く、後見は、斉興としておき、天寿を待って、久光が立つ。これが、わしの、斉彬の孝心を、亡き後にも、完うさせるものだと、思うているが、何ういうものかの」