Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
なつのはな
夏の花・心願の国
原 民喜
Leggi 夏の花・心願の国 (なつのはな) di 原 民喜 (はらたみき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 152.816 caratteri · 310 schermate
人間の顔つき、人間の言葉・身振・声、それが直接僕の心臓を収縮させ、僕の視野を歪めてふるえさせた。一人でも人間が僕の眼の前にいたとする、と忽ち何万ボルトの電流が僕のなかに流れ、神経の火花は顔面に散った。僕は人間が滅茶苦茶に怕かったのだ。いつでもすぐに逃げだしたくなるのだった。しかも、そんなに戦き脅えながら、僕はどのように熱烈に人間を恋し理解したく思っていたことか)
ところが今では、今でも僕が人生に於てぎこちないことは以前とかわりないが、それでも、人間と会うとき前とは違う型が出来上ってしまった。僕が誰かと面談しようとする。僕は僕のなかにスイッチを入れる。すると、さっと軽い電流が僕に流れ、するとあとはもう会話も態度も殆どオートマチックに流れだすのだ。これはどうしたことなのだ? 僕は相手を理解し、相手は今僕を知っていてくれるのだろうか――そういう反省をする暇もなく、僕の前にいる相手は入替り時間は流れ去る。そして深夜、僕にはいろんな人間のばらばらの顔や声や身振がごっちゃになって朧な暈のように僕のなかで揺れ返る。僕はその暈のなかにぼんやり睡り込んでしまいそうだ。