Classici giapponesi con furigana
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たいくうまかん
大空魔艦
海野 十三
Leggi 大空魔艦 (たいくうまかん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 31.098 caratteri · 63 schermate
その下で白い顔が笑っている。
「おや、――」
と、丁坊は叫んだ。
「おや、ユリちゃんじゃないか。兄さんはどうしたの」
意外にも、新聞の入った大きな袋を肩からかけて、窓下に立ったのは清君ではなくて、その妹のユリ子だった。
「丁ちゃん。兄ちゃんは、きょう怪我をしたから、配達ができないのよ」
「えっ、兄ちゃんが怪我をしたって。どうして怪我をしたの、そしてどんな怪我なんだい」
お母さんもとんで出てきて、けなげなユリ子の手を窓ごしに握って、涙をこぼした。
「――さっき、兄ちゃんが沢山の夕刊を持って、この向うの雑木林をぬけようとしていると、そのとき、あっという間もなく、頭の上からなんか大きな硬いものが落ちてきて、兄ちゃんの左脚にあたったのよ。それで左脚がひきさいたように裂けて、歩けなくなったの。折よく傍を自転車にのった酒屋さんが通りかかったから、うちへ知らせてもらったんだけれど、ずいぶんびっくりしたわ。そんなわけで、あたしが兄さんの代りに配達しているのよ。でも夕刊が遅れるといけないでしょう」
ユリ子は、けなげにもそういった。丁坊はこのユリちゃんが大好きである。実に、はきはきしている子だったから。