Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Leggi 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 262.120 caratteri · 516 schermate
「おい、先生」
「何だ」
「起きてくれ」
米友は蒲団の上から、寝ている竜之助をゆすぶりました。
「聞きてえことがあるんだから起きてくれ、野暮を言うところじゃねえ、お前ほどの腕の者が、人を斬ったからって、それを今ここでかれこれ言うような俺らじゃねえんだ。斬っていい奴もあるし、斬られちゃ悪い奴もあるんだ、斬られて浮べねえ奴もあるし、斬られて冥加になる奴もあるんだ、はばかりながら宇治山田の米友も、槍にかけては腕に覚えがあるんだぜ、覚えがあるから、こう言っちゃ悪かろうわけはねえんだ。筋が立つところなら、百人でも千人でも斬りねえな、米友も斬りたくなったらずいぶん斬られて上げましょうさ。もし、筋が立たなけりゃ、おいらは、もうお前と一緒にいるのは御免だ、ことによったら、おいらがお前の命を取るぜ、あったらお前を、一人で、こんなところへ抛りっぱなしにして置いて、のたれ死をさせるのも業腹だからなあ」
米友はこう言って、竜之助の枕許で腕組みをしました。
「済まない、友造どん、お前にはなんとも済まないことだが、筋が立つの立たぬのというたちの仕事ではないので、拙者というものは、もう疾うの昔に死んでいるのだ、今、こうやっている拙者は、ぬけ殻だ、幽霊だ、影法師だ。