Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Leggi 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 262.120 caratteri · 516 schermate
二人の犬殺しは、拍子抜けのしたように立っています。
神尾主膳はこの頃、躑躅ヶ崎の下屋敷へ知人を集めて、一つの変った催しをすることにきめました。それは或る時、神尾が二三の人と話のついでに、こんなことが問題になりました、
「精力の強い動物は、極めて巧妙にやりさえすれば、皮を剥がれても生きている、生きていて、皮を剥がれたなりの姿で歩くこともできるものだ」
と主張する者がありました。
「そんなばかなことがあるものか、いくら強い動物だからと言って、全身の生皮を剥がれて、それで生きていられるはずがあるものか、ましてそれで歩ける道理があるものか、途方もないことを言わぬものだ」
と反駁する者もありました。
「それがあるから不思議だ、まず古いところでは、古事記にある因幡の白兎の例を見給え」
と言って主張するものは、大国主神が鰐に皮を剥がれた兎を助けた話から、
「それは神代のことで何とも保証はできないが、近くこれこれのところで、猫の生皮を剥いでそれが歩き出した、犬を剥いて試してみたところが、それも見事に歩いたということを、確かな人から聞いた」
というような実例をまことしやかに弁じ立てました。