Classici giapponesi con furigana
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てんしゅかくのおと
天主閣の音
国枝 史郎
Leggi 天主閣の音 (てんしゅかくのおと) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 38.941 caratteri · 79 schermate
これから採った薬液を、幻覚痳痺性眠剤と呼ぶ。その採り方がむずかしい」
老人の説明は音楽のような、快い調子を持っていた。
「花落ちて三週間、果実の表面が白粉を帯びる。その時鋭い匕首を以て、果実へ三筋切傷を付ける。この呼吸が困難しい。まず一人が果実を支える。支え方もむずかしい。食指と中指の中間で、その最下端を支えなければならない。それから拇指で頭部を抑え、しずかに前方へ引き寄せる。右手の匕首をそろそろと宛て、果実の中腹へ傷を入れる。その入れ方にもコツがある。深さ二厘乃至三厘、一回に三条入れなければならない。夫れから数を百だけ呼ぶ。呼んだ時分に液が出る。ギヤマンの壺を夫れへ宛てる。竹篦で液を掬い取る。切り手と掬い手とは異わなければならない。即ち二人を要するのだ。普通一つの果実から、四回迄は採収出来る。第二回目の採収は一日後にやるがいい。三回目は二日後だ。四回目は三日後だ。午前十時から午後四時迄、液汁の分泌が特に多い。そうして曇天降雨の時には、更に一層分泌が多い。乾燥の時低温の時、分泌量が減少する。偖、次は製薬法だ。壺から竹の皮へ移さなければならない。これへ小量の種油を雑ぜる。