Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いえ

家

島崎 藤村

Leggi 家 (いえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.411 caratteri · 285 schermate

Aozora Bunko

そればかりじゃありません、宅で向島親子を芝居に連れてく約束をして、のッぴきならぬ交際だから金を作れと言うじゃ有りませんか。私はそんな金を作るのはイヤですッて、そう断りました。すると、宅が癇癪を起して、いきなり私を……叔父さん、私は擲られた揚句に、自分の着物まで質に入れて……」

豊世はもう語れなかった。瀟洒な襦袢の袖を出して、思わず流れて来る涙を拭った。

「叔父さん――真実に教えて下さいませんか――どうしたら男の方の気に入るんでしょうねえ」

と復た豊世は力を入れて、真実男性の要求を聞こうとするように、キッと叔父を見た。

「どうしたら気に入るなんて、私にはそんなことは言えません」と三吉は頭を垂れた。

「でも、ねえ、叔母さん――」と豊世はお雪に。

「亭主を離れて観るより外に仕方が無いでしょう」と三吉はどうすることも出来ないような語気で言った。

「そんなら、叔父さんなんか、どういう気分の女でしたら面白いと御思いなさるんですか」

「そうですネ」と三吉は笑って、「正直言うと、これはと思うような人は無いものですネ……昔の女の書いたものを見ると、でも面白そうな人もある。八月のさかりに風通しの好いところへ花莚を敷いて、薄化粧でもして、サッパリとした物を着ながら独りで寝転んで見たなんて――私はそういう人が面白いと思います」