Classici giapponesi con furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Leggi 家 (いえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.411 caratteri · 285 schermate
さて雪子あまり長く引留め申し、おん許様には何角御不自由のことと御察し申しあげ候。俊子様、延子様にも御苦労相掛け、まことに御気の毒とは存じ候えども、何分にも斯のお暑さ、それに種夫さん同道とありては帰りの旅も案じられ候につき、今すこしく冷しく相成り候まで当地に逗留いたさせたく、私より御願い申上げ※。何卒々々悪しからず御思召下されたく候――」
三吉が名倉の母から手紙を受取った頃は、何となく空気も湿って秋めいて来た。お俊は叔父の側へ来て、余計に忸々しく言葉を掛けた。
「叔父さん、今何事も用が有りませんが、肩が凝るなら、按摩さんでもして進げましょうか」
「沢山」
「すこし白髪を取って進げましょうネ」
「沢山」
「叔父さんは今日はどうかなすって?」
「どうもしない――叔父さんを関わずに置いておくれ――お前達はお前達の為ることを為ておくれ――」
例になく厭い避けるような調子で言って、叔父が机に対っていたので、お俊はまた何か機嫌を損ねたかと思った。手持不沙汰に、勝手の方へ引返して行った。
「お俊姉様――兄様が御出たぞなし」
とお延が呼んだ。
直樹が来た。相変らず温厚で、勤勉なのは、この少壮な会社員だ。