Classici giapponesi con furigana
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ちいさきりょうしん
小さき良心
Leggi 小さき良心 (ちいさきりょうしん) di Kajii Motojirō (梶井 基次郎) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5366 caratteri · 11 schermate
漠然としているが変に蔓っている。そして破っても破っても少したつと又おっかぶさって来る。
白い運動肌衣の男が二人肩を並べて走ってくる。互に途切れ途切れに話しをしている。自分にはその親和の様が尊かった。
人に怨みを買った経験に乏しい自分が二人の敵をつくってしまった。そして敵は平気で卑劣なことが出来る男だ。笑いながら復讐を謀っているその男の一味の顔さえ目に浮んだ。どんな復讐をするかわからない。いや、死んでもあんな奴等に敗けていては堪らない。しかしあんな奴等といがみあうのは堕落を意味する。断然殺してしまわねば死ぬまでまといつくような蛇にも思われる。あの男が一生俺につきまとう。そして心の平和を害する。
悪い犬に吠えられるのを、いまいましがるようなものさ。あんな男達と本気で喧嘩をするなんて問題にも何にもならないよといって誰かが鼻で嗤うような気もした。
真摯な友達などはどうしているだろう。
自分は下宿を出てから三晩目だ。毎晩酒を飲んでいた。そして今夜は一文もなかったんだ。下腹で空腹の時のような痛みがする。
先程の酒場で直ぐ来るといって別れたKの所へ行きたい。心待ちに待っているに違いない。