Classici giapponesi con furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Leggi 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) di 小出 楢重 (こいでならしげ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 334.351 caratteri · 657 schermate
そしてあの胴体の草色と青色のエナメル風の色沢は、油絵の色沢であり、ガラス絵であり、ミニアチュールの価値でもあった。
私の夏は蜻蛉釣り以外の何物でもなかった。夕方に捕えた奴をば大切に水を与え、翌朝は別れをおしんで学校へ行くのだ。学校では、蜻蛉の幻影に襲われて先生の話などは心に止まらない。
ある時、算術の時間中、私は退屈して、蜻蛉が、とりもち竿でたたかれる時の痛さというものについて考えつづけた。竿があの草色のキラキラした頭へ衝きあたった時は、どれ位いの痛さだろと思ってちょっと頬ぺたを平手で試めして見た。も少し痛いかと思って少し強く叩いて見たがどうもまだなまぬるかった。とうとう私は夢中になって私の頬をぴしゃりと強く打ったものだ。忽ち静かな教室の皆の者が私の顔を見た。私は蜻蛉に同情したために放課時間中、教室に一人立たされていた。
でも、早くあの蜻蛉に会いたくて走って帰ると、蜻蛉は猫に食べられて二、三枚の羽根となって散了していた。私は地団太踏んで泣いた。とうとう、丁稚と番頭につれられて、八丁寺町へ大蜻蛉狩りを行った事である。
最もエロチックにして毒々しき教育のモチーフは、千日前を散歩するとざらに転がっていた。