Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

しきぶこうじ

式部小路

泉 鏡花

Leggi 式部小路 (しきぶこうじ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 74.847 caratteri · 149 schermate

Aozora Bunko

(おや、もうお目覚。)

(ああ、今起きようと思っているの。)

女房が、不思議というのはこの事ではない。ただ愛吉が夜中に帰った時の、戸外が凄かったもののけはいの事である。

それとなく、

(昨夜夜中に帰りましたね。)

(喧嘩の夢を見て、寐惚けたんだよ。)とばかりお夏は笑っていたが、喧嘩の夢どころではない、殺人の意気天に冲して、この気疾の豪傑、月夜に砂煙を捲いて宙を飛んだのであった。

この意気なればこそ、三日握り詰めたお夏の襟をそった剃刀に、鎮西五郎時致が大島伝来の寐刃を合わせたとはいえ、我が咽喉ならばしらず、いかで誤ってお夏の胸を傷つけんや。衣ていた絹は、膚よりも堅いのに。

くらがり坂で躍り出して、

(こん、畜生!)

コオトの背中を引抱えて、身体を圧にグサと刺した。それでも気が上ずったか、頭巾の端を切って、咽喉をかすって、剃刀の尖は、紫の半襟の裏に留まったのである。

お夏がよろける。奥さん、と梅岡薬剤。――

呀と、駆け寄った丹平は、お夏が刃物を引きつけるように、我を殺すものの頸を、両のかいなでしっかと絞めて抱いたのを見た。その身は坂を上の方、兇漢は下に居た。