Classici giapponesi con furigana
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かいきよんじゅうめんそう
怪奇四十面相/宇宙怪人
江戸川 乱歩
Leggi 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 182.581 caratteri · 364 schermate
「あのボタンはなんだね。」
「ねむりガスさ。」
「え、ねむりガスだって?」
中村係長は、ニッコリ笑って、
「ああ、きみは、まだなにも聞いていなかったんだね。あれは一種の毒ガスを、くらの中へおくりこむボタンだよ。くらのゆか下に、毒ガスのしかけがしてある。このボタンを押すと、そのガスが、鉛管をつたって、くらの中へ、おそろしい、いきおいで、ふきだすのだ。」
「あいつを、殺すんじゃないだろうね。」
「むろん、殺しては、なんにもならない。ただ、ねむらせるのだ。つまり睡眠ガスというわけだね。」
「それじゃあ、おとりにつかったおじょうさんも、いっしょに、ねむらせてしまうのかい。いや、ねむりガスが、きくまでに、おじょうさんは、あいつに、ひどいめにあうかもしれないじゃないか。」
「ハハハ……、きみは、それも知らなかったのか、おじょうさんは、だいじょうぶだよ。けっして、ひどいめにあうようなことはない。」
中村係長は、こともなげに、言うのでした。
「きみは魚つりがすきだったね、魚つりには、ほんとうのえさではなくて、虫のかたちをした、つくりもののえさをつかうことがあるだろう。あれだよ、くらの中にいるのは、ほんとうのゆりかさんじゃないのさ。