Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
きょうふじょう
恐怖城 他5編
佐左木 俊郎
Leggi 恐怖城 他5編 (きょうふじょう) di 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.735 caratteri · 290 schermate
紀久子は女王の冷厳さをもって言った。
「ほいやっ、しっ!」
正勝は鞭を振り上げて馬を追った。
そして、馬車はまた、午後の陽に輝きながら散る紅や黄の落ち葉を浴びて、落ち葉の道をぼこぼこと沈んでは転がり、浮かんでは走った。
2
馭者の正勝は固く唇を噛み締めながら馬を追った。彼の沼のような落ち着きのうちには、激しい敵愾心が嵐のように乱れているのだった。彼はそれをじっと抑えつけていた。
(次の機会を待とう!)
彼は心の中に呟いて、わずかに慰めた。
(いまの弾丸さえ逸れなかったら……)
慰めの言葉のあとからすぐ別の想念が湧いてきて、正勝は容易に諦め切れなかった。
(あの弾丸で男のほうだけでも倒れてしまえば、女のほうなんかどうにだってなったのだから……)
彼のうちの復讐の炎は、失敗の口惜しさを加えて、かえって激しく燃え立った。
(よし! 帰り道だ! 帰り道で女だけでも先に殺ってしまおう!)
彼は心のうちに叫んだ。
(女のほうを殺っておいて、男の苦しむのを見たほうがかえって面白い。あいつがあれを奪っておれに与えた苦しみを、おれはあれを殺っつけておれの背負わされた苦悶の何倍かの苦悶を、何倍かの深刻さであいつに突っ返してやるんだ)